自殺危機初期介入スキル研究会。自殺予防のゲートキーパー養成、自殺対策研修の講師派遣、ワークショップ講師養成等。地方自治体からの研修受託も可。     実践的演習多数。具体的取り組みが学べる自殺対策研修。自治体の自殺対策計画の一部にもなり得る内容。実践的な自殺総合対策人材養成。小中高教員向けの一日研修も実績あり

<住所> 〒181-0015 東京都三鷹市大沢3-10-20 ルーテル学院大学
*ルーテル学院大学は2025年度より募集停止となりましたが、2024年度入学された全ての学生が卒業するまでは大学として存続します。 24/3/25追記 <お問合せはこちら> jisatsu0000kikikainyu(アットマーク)yahoo.co.jp   *23/07/08 アットマーク以下を変更しました

自殺危機初期介入に必要なスキルとは

自殺危機初期介入に必要なスキルについて、本研究会では、本研究会の事務局責任者を中心に海外及び国内の先行研究調査を行い、研究会で討議を重ねてきました。

自殺予防のゲートキーパーとは、自殺を考えている人に出会ったとき、そのサインに気付き、自殺を防ぐ働きかけをする人のことをいいます。元来「ゲートキーパー」は「門番」の意味です。自殺予防に限らず、ある地点を「通す」「通さない」の決定をする立場にある者のことを指します。自殺予防の場合、ゲートキーパーとなる人は、「生きる」「死ぬ」の狭間の地点において、その人が「生きる」側にとどまるよう働きかけをする必要があります。そのため、「話をきく」や「傾聴」だけでその役割を果たすことは難しいとされています。

よって、ゲートキーパーは、以下のようなスキルが必要であると考えています。これらについて、具体的に実践できるようになるワークショップを提供していきたいと考えます。

なお、具体的な各スキルの内容や方針は、最新の国内外の先行研究結果と、WHOの自殺予防の手引きに準拠していきます。

ゲートキーパーに必要なスキル
  1. 自分の考え、態度をふりかえるスキル
  2. サインに気づくスキル
  3. 理解を深め、信頼関係を結ぶスキル
  4. 生きる理由を探るスキル
  5. 危険性をはかるスキル
  6. 安全確保と、支える仲間を探し、つなげるスキル

ここでいうスキルとは、「特別な知識と訓練を要する行動(活動)」です。

本研究会では、ゲートキーパーが身につけるべきスキルについて、単に自殺に関する知識を与えるだけではなく、ゲートキーパーとして実際に行うべきことを知った上でできるようになることが大切であると考えました。

つまり、研修等で、スキルを身につけるためには、知識を提供するのみならず、練習をすることが必要と考えています。

上記のスキルについて、知識を得るのみならず、具体的に何をすればよいかが身につけられるワークショップを提供していきます。また、そのようなワークショップを提供できる講師リストを所持し、要請に応じて派遣します。さらに、このようなワークショップを提供できるリーダーの養成をしていきたいと考えています。
 

(2009.12.14更新)

自殺危機初期介入スキルの限界

本研究会で研究しようとしている自殺危機初期介入スキルは、とても重要なスキルです。しかしながら、これらのスキルを社会福祉、介護、保健医療、教育などの関係者が全て身につけたところで、残念ながらすべての自殺を予防できるわけではありません。

自殺予防は多面的な角度からのアプローチが必要であり、本研究会が対象としているのは、そのほんの一部にすぎないからです。

自殺危機初期介入スキルワークショップでは、「初期介入」とあるように、自殺の危機にある人に対しての最初の介入についてのスキルを身につけていただくことを目的とします。そのため、自殺危機初期介入スキルワークショップでは、自殺の本質的な予防について深くとりあげることはありません。

例えば、学校のクラスでのいじめをなくす方法や社会の中の経済的格差をなくすための方法を学ぶものでは、ありません。

また、自殺をしようとする人が「二度と自殺を一切しようと思わないようになる」ための方法を学ぶものでもありません。うつ病などのために繰り返し自殺を考えてしまう人に対して、「落ち込まないで自殺を考えないようにする」ための方法を学ぶわけでもありません。

自殺危機初期介入スキルは、自殺危機にある人を、まずは自殺してしまう危機状態から一時的であっても脱していただき、インフォーマルな(私的な)ソーシャル・サポートが受けられるようにつなげることと、専門家へつなげることをするための限定的なスキルを身につけるものです。

しかし、このような「門番」が増えることによって、地域で自殺を既遂してしまう人の数が少しでも減ることを研究会の事務局責任者は信じています。

自殺を予防するには、これだけでは全く不十分で、さまざまなレベルでのアプローチが必要になるのです。

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責任者:福島喜代子
(ルーテル学院大学 総合人間学部 教授)

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ワークショップ参加申込

自殺の危機にある人々と接したときの初期介入方法が学べるワークショップ(毎年度GW明けから申込み受けつけ開始します。通常、9月あるいは、年度末の2月に実施します。

最新ニュース

書籍を出版しました。増刷されました(3刷)

『自殺危機にある人への初期介入の実際―自殺予防の「ゲートキーパー」のスキルと養成』を明石書店より出版しました!(2013年6月)増刷されました(2015年1月)
ISBN-10:4750338273
ISBN-13:978-4750338279
*韓国で翻訳出版されました!(2018年6月)(BAKMUNSA ISBN979-11-89292-03-4

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(外部サイトです)

「H21年度自殺対策白書」
(2009年12月28日発刊)
に事例として掲載されました

第3章第3節「早期対応の中心的役割を果たす人材を養成する取組」事例紹介5、123-124頁です。

第33回日本保健福祉学会学術集会のご案内大会テーマ:「生きづらさを抱える人たちを支える保健福祉学」

2020年10月31日(土曜)
於:オンライン開催

本研究会責任者が午後のセッションの座長を務めました。
 

国際自殺予防学会アジア・太平洋地域大会(第7回)開催されました。

2016年5月18日-21日
於:東京コンベンションホール 
本研究会責任者も国際プログラム委員を務めさせていただきました。

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自殺危機
初期介入スキル研究会

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研究会パンフレット

自殺危機初期介入スキル研究会のパンフレット(PDFファイル)をダウンロードしていただけます。

講師派遣のご検討や、本研究会のご紹介などにお使いください。

パンフレット第1面
(PDFで開きます)

パンフレット第2面
(PDFで開きます)

ご注意

当ホームページは、自殺の危機にある人へ直接支援をすることを目的としたものではありません。

自殺を考えている方、自殺の危機にある方は、本ページのリンク等を参考にして、直接支援を求めてください。お願いいたします。